今回も母の話です。
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母は5人きょうだいの一番上です。
両親を10代の時に亡くしています。
そのため弟や妹の親代わりとなって育てています。
途中からは私の父と一緒にですが。
私が生まれたころは妹である私の叔母たちは結婚して家を出ていました。
叔父たちは一緒に暮らしていました。
その後叔父たちもそれぞれに家庭を持ちました。
母はその妹や弟の子ども達には普通は祖母がするような事(お宮参りやお節句、入学などのお祝い等)をずっとしていました。
夫である私の父も早くに亡くしています。
ですがその亡き夫の方の親戚とも今日に至るまでずっと親しくお付き合いしていました。
そのように親戚づきあいをとても大切にしていましたが、それだけでなく友人知人でも困ったことがあればすぐに駆け付けたり力(時にお金も)を貸したりする人でした。
そのため私も多くの方から良くしてもらい、何不自由なく大きくなることが出来ました。
そうやって人のためには惜しみなく力を尽くす母でしたが、自分は人に迷惑をかけるのはイヤ。
私にもなるべく迷惑をかけないようにと多くはないものの生命保険に入ったり、自分の葬儀やお墓をどうするかを考えたりしてました。
また自分のトイレの失敗などを私に片づけさせたりすることをとても嫌がりました。
これは看護師さんとかにもそういう面があったそうで、オムツにしても良いと言ってもトイレに行きたがったそうです。
デイサービスに行くために着替えを手伝ったり、美容院に連れて行ったり病院への通院に付き添う事や入院や手術の費用を私が出すことにもいつも申し訳ないと言っていました。
「こんなにみんなに迷惑をかけるから早くシにたい」といつも言っていました。
今回の入院で良くなって退院したとしても、今までのように入院前に近い状態まで戻るというのは難しかったのではないかと思っています。
リビングに介護用ベッドなどを借りてそこで過ごし、トイレも自力で行けずに常時オムツになっていたかも知れません。
食べさせたり痰を取ったりと常にだれか一人は付き添っていないといけないような感じになったかも知れません。
そうなると私も仕事も続けられなかったかも知れないし、体力的にも大変だったことでしょう。
母はもしかしたらそういう風になるのが嫌だったのかな?とふと思いました。
そして誰もいない間にサッサと逝ってしまった。
随分前にスピリチュアル系のテレビ番組で寂しがり屋な人は家族や友人などみんなが揃うまで待ってから旅立ち、シャイな人はずっと誰かが付き添いをしていたのにほんのちょっと傍を離れた誰もいないスキなどに一人でサッと亡くなることが多いみたいなのを見たのを思い出しました。
母も後者の感じだったのかな?
私はその番組を見た時、私も誰もいない時に一人でサッと逝きたいと思ったのですが、送る立場としてはそれは心残りになるのだなと分かりました。
本当のところは誰にも分かりませんけどね。
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