今朝のあさイチで倍速視聴のことが特集されていました。
私は映画やドラマは表情や視線が実は伏線になっていたみたいなことなどを絶対に見逃したくないタイプなので、等速でじっくり見ることが殆どです。
でも知りたい情報がYouTube動画などで配信されていたりするものは、例えば40分とかじっと見るのは時間がかかりすぎる(本当に知りたいことはのその中の一部分だったりするので)と思って、1.5倍速くらいで見ることが多いです。
2倍だと聴き取れないことが多いので最速でも1.75倍かな。
なので今日のあさイチの特集は興味深く観ました。
私自身の忘備録と、見逃したけど見逃し配信は時間がかかるので要点だけ見たい方のため(笑)にこちらにまとめることにしました。
倍速視聴が増えている要因
番組では倍速視聴について書かれた本が紹介されていました。
リンク
作者の稲田豊史さんの分析などによりこの倍速視聴を考えていきます。
まずはなぜ倍速視聴が増えているのかということ。
- 作品が多すぎる
- SNSの普及
- タイパ重視
- セリフで説明する作品が増えた
という事が挙げられるそうです。
タイパとはタイムパフォーマンス(短時間でより成果を上げる)のこと。
Z世代の方たちは損したくないという気持ちが強くこのタイパの意識が強いそうです。
(でもあさイチのアンケートによると倍速視聴は若い人より40代以上の人の方が多いという結果が出たそう。)
映像作品のみでなく音楽作品でもイントロが短くなるなどタイパを意識していると思われるものが増えているそうです。(イントロが長いとスキップされてしまうとか)
でも本当に倍速視聴は得をしているのでしょうか?
2時間の映画を1時間で見られてお得?でも1時間もかけてちゃんと味わえなかったと考えると…。
漫才も倍速で笑えるのか
番組では漫才のネタを等速と1.5倍速で見比べてもらいどちらが面白いかを調査していました。
結果は12人中等速が10人、1.5倍速が2人でした。
理由としては1.5倍速を選んだ方は
「テンポがよくて間延び感がなかったことと、動きが通常できない感じでコミカルだったから」
「普段から倍速で見てるので違和感がなかった」
というもの。
等速を選んだ方は
「面白かったけど倍速の勢いが面白くて笑ったのであって、等速の方がボケとツッコミの内容がよく分かって面白かったから」
というもの。
ここから先は脳科学者の枝川義邦さんが解説をされながら番組は進行します。
人は何かを見ながら自分の過去の経験や知識を結び付けているそうです。
そのなかで予想外のことが起こった時に笑いが起こるそうです。
1.5倍速が面白いと思った方は脳の情報速度が速いのではないかということ。
倍速に慣れるとそうなってくるそう。
とはいえ感情が湧きあがるには時間がかかったりするので等速の方が面白いという感覚は残っていくと思われるそうです。
倍速視聴は脳や体に影響するのか
倍速視聴が脳や体にどんな影響があるのか気になるところですね。
冷え性や頭痛、めまいなどの不調に繋がるという事も言われているそうです。
倍速視聴で交感神経と副交感神経のバランスが変わってくるということで、交感神経と副交感神経のバランスをリアルタイムで見ることが出来る装置で実験しました。
副交感神経の割合が高いとリラックスしていて、交感神経が高いと緊張やストレスを抱えているんだそう。
等速で動画を視聴していると副交感神経の割合が高くなり寝る前のようなリラックスした状態になります。
2倍速の場合は動画を見た瞬間からかなり交感神経が高い状態になりました。
これは重要なプレゼン前とか上司に怒られてるのと同じくらいのストレスなんだそうです。
交感神経が活性化すると血管が収縮して血流の悪化をまねき体の不調に繋がるのではないかという事だそう。(芝浦工大客員准教授 駒澤真人さんによる)
これに対処するには深呼吸が良いそうです。
子どもの発達に影響しないのか
子どもには倍速視聴でばかり見るのはお勧めできないそうです。
映画などでは場面に応じた表情の変化や役者さんの立ち居振る舞いを疑似体験するという効果もあるので、倍速ばかりでは非言語コミュニケーションが育たなくなる可能性があるとのこと。
良い影響は?
等速と倍速の映像を見て集中力がアップするかどうかの実験。
等速は集中力の平均40%。
1.25倍速では平均49%。
速いと入ってくる情報量が増えて集中しないといけなくなるので1.25倍速の方が集中力が上がったと思われます。
なので学習効果の面では良いのではという話も出てきているそう。
アメリカの大学では学習動画を2倍速で視聴しても成績は変わらなかったという研究結果があるそうです。
つまり学習時間を半分にできたという事。
速度は何倍速が良いかというのは個人差があってその人に会う速度という事になるそうですが、アメリカでは2.5倍速になると成績が下がったという研究結果があるそうで脳の限度というのはあるのではないかという事です。
倍速視聴で作業効率は上がるのか
動画が遅い時よりも速い時の方が作業効率が上がるという論文(奈良先端科学技術大学院大学 教授 清川清さんによる)があるとのことで実験してみました。
動画を観た時に自分も同じ行動をするように促されるというもの。(速度)
番組で検証したところ、等速で映像を見た後と倍速で見た後とでそのあと行った画面上のポイントをクリックするという実験で、倍速で見た後の方が作業効率が高かったことが分かりました。
これらをまとめると
勉強や仕事の面では倍速視聴をすることで作業効率や集中力を上げるトレーニングになると思われます。
一方あまりに倍速視聴を続けるとたくさんの情報を処理しないといけない状態になり、脳疲労が起こる可能性があります。
脳疲労が起こると
- 物忘れが激しくなる
- 判断力が低下する
- 感情のコントロールがきかなくなってくる
などの状態になりかねません。
なので適度に休息をとるなどバランスを取ることが大切なようです。
ただ脳の疲労は蓄積するのでただ休息を入れればよいということでもなく、疲れを感じたらやめることも大切なんだそうです。
まとめ
倍速は体や脳に悪い影響があるのでは?と思っていましたが悪いことばかりではないみたいですね。
その方に適した速度の倍速視聴で集中力や作業効率が上がることが分かったので、脳が疲労しないことに注意しながら、バランスよく使い分けることが大切でこれからの時代にもマッチしていくのかも知れませんね。
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