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過去記事となります。 ⇓
お風呂の話から少し遡ります。
第一子である息子のコウが生まれて数か月、ハイハイをしていた頃の事です。
私は子どもを連れて家出をしたことがあります。
プチ家出かな。
理由はなぜか思い出せません。
何しろ25年近く前の事です。
覚えているのは、とにかく我慢の限界と思ったこと。
思っていたことを長い手紙に書いたと思います。
赤ちゃん連れの荷物はどうしても多くなりますが、とにかく衣類をはじめ替えのおむつやレトルトの離乳食などなど必要なものは全て持って出ることにしました。
本当は実家に帰りたい。
でも飛行機に乗ってしまったら多分離婚になるだろうなと思い、そこはコウのことを考えると簡単にはできないと、とりあえず今夜泊まれるところを探すことにしました。
近くのビジネスホテルなどが妥当なところだとは思いましたが、それでは気分が沈んでしまう気がして、思い切ってディズニーランドそばの1泊4万円もするホテルに予約。
今思えば当日の予約、女性一人と赤ちゃん、よく受け入れてくれたなと思います。
ディズニーランドのある舞浜駅までは地下鉄とJRを乗り継いで行きます。
当時の東京の地下鉄はまだまだエレベーターがあるのは大きめの駅がほとんどで我が家の近くの駅も改札に行くのもホームに行くのも階段しかありませんでした。
地下鉄入り口の階段に着いたら、ベビーカーをたたみ、赤ちゃん・荷物・ベビーカーをかかえ階段を下ります。
新木場で乗り換え舞浜へ。
まだディズニーシーもディズニーリゾートラインもない時代。
舞浜からホテルへはシャトルバスが出ていました。
ホテルで暖かく迎え入れられ、部屋はシングルとはいえベッドは広めで豪華。
赤ちゃんに必要そうなものも準備してくれていました。
なんだかとてもホッとしました。
でもハイハイ絶頂期のコウはすごい勢いでベッドの上を進んでいきます。
落ちそうになるのをすんでのところで受け止める、みたいなことを繰り返していました。ww
コウをベビーカーに乗せホテルの中をあちこち散策。
ディズニーのグッズもたくさん売っています。
101匹わんちゃんのふにゃふにゃ系のちいさなぬいぐるみを買いました。
それは最近まで持ってたなぁ。
しばし現実逃避の時間を過ごしましたが、なにしろ家出中の身。
ウシ夫の帰宅時間が近づくと、ウシ夫は誰もいない、ご飯もできていない家に帰って手紙を読んだらどうするんだろうとソワソワしてきました。
私はそのころはPHSという種類の携帯電話を使っていました。
メールはリアルには届かず、数時間に一度メールを受信する設定になっていましたが、手動でも何度もメールをチェックしました。
でもいつもならとっくに帰宅する時間になってもメールも電話もありません。
電話がかかってきてもすぐには出てやらない、なんて思っていたのに何の連絡もないまま日付が変わってしまいました。
とうとう我慢できずこちらから電話をかけてしまいました。
ウシ夫は普通に出ました。
そして普通のトーンで喋ります。
手紙を読んだか聞いたら読んだというけれど、だから何?って感じだったと思います。
何かしらの反省や改善?協力などを求めていた気がしますが、何とも思ってない、手紙の言葉は響かない、私や子どもを心配しない、こんな家出なんかしても何の意味もないんだなと悟りました。
「ディズニーのホテルにいるの?ゆっくり楽しんでおいで~」
なんか怒りの気持ちもスーッと冷めて自分のしたことがバカらしくなりました。
この人には心があるのかしら・・・。
そういえばまだ子どもが生まれる前に旅行した時、飛行機の中ならいざ知らず、北海道の雄大な景色が広がる列車やバスの中でもずっと本を読んでるウシ夫に、
「それ面白いの?」
と聞いたら
「別にそうでもない」
と答えました。
「じゃあ、別の本だったり映画を観たり音楽を聴いたりして心が震えるような感動をしたことは?」
「うーん、特にないなあ」
こういう会話をしたのを思い出しました。
コウのためにとりあえず戻ろう。
ウシ夫に対する気持ちにはフタをしました。
ディズニーのシャトルバスでは行も帰りも他の乗客の方が
「お手伝いしますよ」
と言ってベビーカーや荷物を持って下さいました。
ホテルの方々やこういったほかの方々の暖かさに支えられて私は元の場所に帰りました。
今にして思えばこの時に飛行機に乗っていればまた違った人生が送れたかもしれないのにと思います。
あー、それとホテルの支払いを自分のクレジットカードで自分の結婚前の貯金の口座から支払ったのが今更惜しい‼
家計で払えば良かった~。
『取り分』に洗脳されてたから間違えた~。(>_<)